エポック社「おばけ城脱出ゲーム」の修理
【2022.1.6 作成】
・物置を整理していると、30年以上前に子供達が遊んだおもちゃ「おばけ城脱出ゲーム」がでてきました。
スイッチを入れるとモーターは起動されている様子ながら、説明書のようには正常な動作ができませんでした。
外見上では破損している部分もないので、起動部分の故障と思いとりあえず分解することにしました。
現在のおもちゃのよう全体が電子部品で造られ、修理が不可能な物と違い、このおもちゃは古いタイプなので、
モータの駆動方法や歯車の回転状況など巧妙な仕掛けによる複雑な動きを感心し、楽しみながらの修理となりました。
・故障していた「おばけ城脱出ゲーム」です。いつ・どこで購入したか記憶がありませんが。表面にイトーヨーカ堂2,900円のシールが貼ってありました。
|
・割合、きれいに保存されていて、外見上では壊れた箇所は見あたりせんでした。 |
★「おばけ城脱出ゲーム」の遊び方★
・一番上に小さな玉を置き、ゲームスイッチを押すとモーターが動作してオートアクションが開始し、時間内の間にどこまでボールを下ろせるかを数人で競うゲームです。
・ゲームスイッチを押し続けると回転を続けるが、押すことをやめると回転が停止してしまいました。 |
|
・上の画像をクリックすると、動画で動作状況が見られます。 |
・表面の見える箇所では、回転を妨げるような箇所は見当たらないので、内部のモーターの駆動部分を見るために裏側の今では考えられない厚紙が使用されていました。 |
・モーターはとりあえず回転するのでモーター本体はOKと判断し、配線状況を調べました。 |
・プラスチック製の円盤の裏側の状態を見るために円盤を外しました。
|
・プラスチック製の円盤の裏側を見ると、丸い銅板が張り付けてあり一部切り抜いた部分がありました。
この円板を回転することによりモーターへの電源供給のON/OFFを制御していることがわかりました。
|
・一部切り抜いた位置にある状態の時はモーターへ電源が供給されない状態です。 |
|
・ゲームスイッチを押すと円盤が回転し、この2つの先端部分が銅板と接触し、ショート状態となりモーターを回します。 |
|
・以上の事からこの2つの金属端子の先端部分が回転する銅板と接触状態が悪く、電流が導通しないため、モーターが回らないと推測できました。 |
★修理方法★
① 銅板と接触する2つの金属端子の先端部分の汚れを紙やすりで落としました。
② 円板は腐食していませんでしたが、念の為、研磨剤(ピカール)で磨きました。
③2つの金属端子の先端部分が回転する銅板に確実に接触するように手前に引いてテンションを強くしました。
・外した円盤を戻し、この状態で正常に動作するか確認しました。 |
・底の厚紙を戻し、修理完了です。
|
・上の画像をクリックすると、正常に動作する事を確認できます。 |
・私にとってこのような古い壊れたおもちゃを分解するのも 暇を持て余している生活のなかで楽しみの一つです。
現在では電子回路で安価で簡単にできる機能を、このような昭和時代に作られたに日本製の古いおもちゃは機械的な仕組みによって動作する創造性にはいつも感心させれれます。
・このおもちゃの利点は内部の円盤が1回転すると自動的に電源が切断されるので電源の切れ忘れにより電池が消耗されることがない点があげられます。
以上です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
上記以外にもHPを作成していますので、暇な時にでも見ていただければ幸いです。
(矢印をクリックすれば、見られます。)